川上 良一

モダン工芸デザイン作家

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子供のころ、屋根裏部屋で見つけた埃だらけの木の歯車、耕した畑に出てきた黒曜石のヤジリ、それが宝物でした。
今デザインの仕事をしていても、裏通りの壊れかけたトタン貼りの倉庫や錆びたノコギリに相変わらず胸がときめきます。ある時仕事で木曽谷にある古い木工の街とそこで木のモノづくりをするたくさんの木工家と知り合いました。そこはとても懐かしい匂いのする世界でした。その街には桶屋さん、額縁屋さん、建具屋さん、櫛屋さん、懐かしい木の仕事の全てがあり、その先の峠を越えると木曽漆器の町があるんです。
いつかやりたいと漠然と思っていた日本のクラフトと出会い、そして僕の「モダンな感性 × 日本伝統工芸」のモノづくりの始まりでした。
コンセプトは「使うオブジェ」生活に使えてこそ生きた美だと考えます。僕が作るいろんな道具が、今を生きる人の心に響き、使ってもらうこと、素敵だと言って飾ってもらうことが僕の最大の楽しみで喜びです。